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すね毛が無くなる~!

 先週5年ぶりの中学校の同窓会に出席し同級生に元気をもらい、暑さに負けず実習に励む沼野です。
今回のテーマはエステには関係ありません。前回の、鑿(のみ)に関連して研ぎについてです。

 入校時に貸与された17本の鑿は刃先の管理=研ぎも各個人に任されます。研ぎの工程は①裏出し(刃先の磨り減りが刃裏のくぼんだ部分にまで達した時に行う)、②裏押し(金剛砂と金砥で裏面が鏡のように平滑になるまで仕上る)、③荒砥(刃こぼれのある場合に行う)④中砥(表面の刃先を整える)、⑤仕上砥、となります。1本について、これだけの工程を経て仕上ていきます。

☆授業で教えていただいた事
  ・切れ刃角度は20度~30度。
☆研ぎ方は
  ・砥石をしっかりとした砥石台に載せ、すわりを良くする。
  ・切れ刃を常に砥石に密着させるようにして、刃を前後(水平)に動かす。
 
 貸与された鑿は、職業訓練校の生徒→木匠塾の先輩に受け継がれた物です。貸与された時の刃先の状態は素人の私が見ても決して良い状態ではありませんでした。「よ~っし、全部研ぎ直しだぁー!」と意気込んで、研ぎ始めましたが自分の研ぎ上がりも貸与された時の状態と大した違いはありませんでした。
<下の写真:刃先に写る線が曲線になっている=刃先が丸くなっている>
すね毛が無くなる~!_b0178322_16504880.jpg

 追い入れ鑿10本、厚鑿4本を研ぎ終わりイマイチの結果に、疑問が湧いてきます。
Q:何で研ぐの? A:切れが悪くなったから。
Q:切れが良いってどんな状態? A:まだ、よく解らない。
Q:切れの良い刃先とは? A:多分、尖った状態の刃先。
解らない事だらけで、自分の研ぎ方が良い方向に進んでいるかが疑問に感じて来ました。
 前の会社に入社したての頃、金属加工用のドリルを使用して穴あけしていた時、先輩が「そんなドリルで加工してたらアカン、研いでからやれ!」と叱られた事がありました。先輩は、「切れるドリルを研ぐには頭も切れなアカン」と言っていた事を思い出しました。要は、切れる仕組みを理解して研がなければダメと言う事ですね。
 そこで、切れる鑿の理想の研ぎ方を自分なりに考え、実行する事にしました。
 ①裏面の刃先が平滑に仕上がっている事=裏押しがしっかり出来ている事。
 ②表面は切れ刃角度20度~30度の中間の25度で仕上げてみる。
 ③表面の刃先が丸くならないように刃先を平面仕上る。
 ※②③は熟練を必要とするため、25度に切った当て木を沿えて研ぐ事にしました。<下の写真>
すね毛が無くなる~!_b0178322_1656479.jpg

 研ぎと平行して実習の授業では、継ぎ手、仕口の加工が始まりました。
加工をして切れる(上手く研げた)鑿について分かった事は
 ①紙よりも薄く削る事が出来る。
 ②軽い力で切れる。
 ③加工面がきれいに仕上がる。
 ④サクサクという感じで切れる。
<下の写真:刃先に写る線が直線になっている=刃先が平らになっている>
すね毛が無くなる~!_b0178322_16582253.jpg

追い入れ鑿は満足な切れ味。厚鑿は強い力で叩く為か刃先が負けて、研ぎの頻度が高くなりました。
対策として、先端部分1ミリ程度を30度に仕上る事にしました。これにより刃持ちも良くなり、研ぎの頻度も減りました。<下の写真>
すね毛が無くなる~!_b0178322_1752414.jpg


さて、今回のテーマの「すね毛が無くなる」ですが、佐々木先生が「切れる研ぎ方が出来たものは、かみそりの様に毛が剃れるぞ」と自らの腕毛(結構立派に生えている)を剃って見せてくれました。思わず「おおぉ~っ!」この姿が頭に残っており、研ぎ終わりの確認として腕毛のほとんど生えていない私は、すね毛でテストすることにしました。最初は毛が倒れてしまい剃れません。何度も研ぎ直し、次第に研ぎも上達すると、剃れる!剃れる!調子に乗って1本研ぎ終わるごとに、右足、左足とテストを重ねていくうちに生育が追いつかずエステ状態になってしまいました。
 ここで、ツルツルになった、すねの写真をアップしようと思いましたが、誰も見たくないでしょうからやめておきますね。


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by mokushojuku | 2010-07-26 19:00 | 木匠塾
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